きのこの森のまよいの森のかみさまの森
きのこの森のまよいの森のかみさまの森
定価1,400(税別)ISBN4-9900510-3-3

「森が、森があぶない」

森のどうぶつや虫たちは、木のほらや穴ぐらに入ってピッタリと戸をとじてしまっています。 きのこたちはいったい何をするというのでしょう。こんなことで森はたすかるのでしょうか?

卒業式の日のやくそく

(前書きより)
 このおはなしは、20年前に小学4年生の女の子が書いたものです。

 二学期のある日、私がその当時勤めていた千葉市立更科小学校に出勤していくと教室の入口で私を まっていたひとりの女の子が「先生、おねがいがあるんだけど・・・。」と近よってきました。「あ のう、先生、きょうわたしに1時間目から4時間目まで全部自由時間くれない?」といいながら・・ ・。私はびっくりして「どうして?」というと、「あのね、わたし、ずっと前からあたまの中であっ ためていたおはなしがあるの。それを、きょう今ここで書きたいの。」 というのです。
 その真剣な目を見て、私はためらうことなく、「いいよ書きなさい。図書館にいって思いっきり書い といで。」とすぐにその女の子を送り出しました。
 女の子が「できたよ。」と目をかがやかせながら教室に入ってきたのは給食がはじまったころでした。 「きのこたちが力を合わせて森をまもった」というおはなしです。ほとんど修正も加えずに、市の文集 「ともしび」に応募したその作品は、4年生の創作部門で一位になりました。
きのこの子供たち  2年後の卒業の日、ピンクの花をつけて、校庭の花道を通ってくる子どもたちに短いことばをそえて 、握手をかわしていたとき、その女の子には「あのおはなし、いつかきっと先生が本にしてあげ るからね。」と言い切ってしまったのです。その言葉の重みをもちろん私はわすれるわけにはいきませ んでした。  それから18年の歳月が流れました。私は出版社を創りやっとあのときの約束をはたすことができま した。女の子はすでに30才になっていました。
 この5月28日、ハワイで、二人きりの結婚式をあげた平出いく子さんに心をこめてこの本を贈りま す。
 いつまでもおしあわせに・・・。

1999年6月 福田 節子

「著者略歴」
平出いく子(ひらいでいくこ)
1969年:千葉市に生まれる
更科小・中学校・県立大宮高等学校を経て前田建設工業株式会社に入社。現在に至る。中3の時「母を たたえる作文」で県知事賞を受ける。
渡辺節子(わたなべせつこ)
1941年:中国に生まれる
1960年:東京都立工芸高等学校卒業。
1963年:武蔵野美術学校教育育成科卒業。
(現、武蔵野美大)
1964年〜1965年
千葉市公立小中学校に勤務。
福田節子(ふくだせつこ)
1941年:茨城県鹿島町(現、鹿島市)に生まれる。県立麻生高校を経て、千葉大学教育学部 卒業。千葉市内の小学校教師を29年間勤める。
1992年〜千葉大学教育学部講師。
1999年〜大東文化大学講師。
1999年〜千葉大学教育学部大学院在学。第33回読売教育賞を受賞する。主な著書に「翔びなさい教室の 天使たち」(講談社)、「先生、ぼくにもできたよ。」(講談社)、「小学校教師」(実業之日本社)、「く らしとあそび・自然の12か月」(全12巻)(岩崎書店)などがある。和泉書房(出版)代表。

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